書き忘れていたものとかも。

ビッチマグネット

ビッチマグネット

誰もが心に抱えている秘密。親、兄弟の微妙な距離感。
「女なんて皆男から見たらビッチだから」
突き抜けた文章の隙間にまっとうなメッセージが見え隠れするのが舞城の味だけど、これは、いつもの舞城節を適度に押さえた、本当にまっとうなストレートな小説だと思った。

一階でも二階でもない夜 - 回送電車II (中公文庫)

一階でも二階でもない夜 - 回送電車II (中公文庫)

須賀敦子と交流があったのか! すごいなぁ!
回送電車の、比較的ユーモアがなりをひそめている感じのエッセイが好きです。
「図書カードは自身の読書レベルをそれとなく周囲と比較するための、大切な指標だったのだ。」
自分の借りた本に、貸出記録があったとき、同志を見つけた気分にもなれるカードでした。
メモ、今年こそ、須賀敦子全集の続きに着手すること。

獣の奏者 (3)探求編

獣の奏者 (3)探求編

前の2冊を読んだ時も思ったのだけど、これは和製指輪物語なのではないかと。
全編に漂う救いようのなさが苦しいくらい。
子どもを持つことによって、強くなる部分と弱くなる部分。