『まひるの月を追いかけて』

まひるの月を追いかけて

まひるの月を追いかけて

一生懸命新刊を追いかけなくなって、たまに手にとって読んでみて驚いた。なんか、つるりと余分なものがはがれた気がする。
文章力もあるし、世界観も好きだし、でも、時々余分なものがくっついてるなーて気がしてたんだけど、それがこの本ではさらっとなくなってすごくまとまりが出て、全体の雰囲気がますます良くなってる。もうひと化けしそうな予感。ひょっとしてそれが『夜のピクニック』?
それぞれの登場人物に見え隠れする秘密が少しずつ大げさでなく誰でも持っているものとして感じられるところがいいと思う。