読了

『みんな元気。』舞城王太郎

感想はのちほど。

『生首に聞いてみろ』法月綸太郎

『生首に聞いてみろ』法月綸太郎【Amazon】 彫刻家の川島伊作が病死した。その直後、彼の娘・江知佳をモデルにした石膏像の首が切りとられた。悪質ないたずらなのか、それとも江知佳への殺人予告か。名探偵・法月綸太郎の推理の行方は―!? 殺人予告やトリック…

『小さな手袋』小沼丹

『小さな手袋』小沼丹(ISBN:4061962809) 日々のささやかな移ろいの中で、眼にした草花、樹木、そして井伏鱒二、木山捷平、庄野潤三、西条八十、チエホフら親しんだ先輩、知己たちについてのこの上ない鮮やかな素描。端正、精妙な、香り高い文章で綴られた…

『百鬼園日記帖』内田百間

『百鬼園日記帖』内田百間(ISBN:4828832572) 百間自身が「憂悶と焦燥に終始」と顧みる29歳から34歳の日々。その生活を綴るなかにも、作家への意志と百間独特の調子が溢れ、後に作品となって花開く萌芽が随所に見られる、大正期の日記帖。 感想はのちほど。

『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代』坪内祐三

『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り―漱石・外骨・熊楠・露伴・子規・紅葉・緑雨とその時代』坪内祐三(ISBN:4838712065) 正岡子規・尾崎紅葉・斎藤緑雨・夏目漱石・南方熊楠・幸田露伴・宮武外骨。近代日本の歩みとその人生のキャリアーを共にした、慶応三年生…

『ケルベロス第五の首』ジーン・ウルフ

『ケルベロス第五の首』ジーン・ウルフ(ISBN:4336045666) 人間に似た異生物が住む惑星を舞台に、「名士の館に生まれた少年の回想」「人類学者が採集した惑星の民話」「尋問を受け続ける囚人の記録」の3つの中編が複雑に交錯する、謎と真実のタペストリ…。…

『Φは壊れたね』森博嗣

『Φは壊れたね』森博嗣(ISBN:4061823922) おもちゃ箱のように過剰に装飾されたマンションの一室に芸大生の宙吊り死体が! 現場は密室状態。死体発見の一部始終は、室内に仕掛けられたビデオで録画されていた。タイトルは『Φは壊れたね』。D2大学院生、西之…

『熱帯』佐藤哲也

『熱帯』佐藤哲也【Amazon】 熱帯と化した東京を、システムエンジニアが、CIAとKGBが、エアコンを爆破する過激派が、部長もどきが、水棲人が疾走する! 国家機密「事象の地平」とは? 読むだけで汗ばむ暑くて熱い灼熱のファンタジー。 感想はのちほど。

『長春香』内田百間

『長春香』内田百間【Amazon】 関東大震災で亡くなった優秀なドイツ語の女学生長野初を、死後12年たってあらためて追悼した表題作ほか、漱石、芥川をはじめ、多くの人の死に揺り動かされた鋭敏な心声が、帰り来ぬかけがいのない人を愛惜する。百間文学を初め…

『李白と杜甫』高島俊男

『李白と杜甫』高島俊男 【Amazon】 中国唐代は高名な詩人を輩出したが、なかでも李白と杜甫はひときわ強い光を放っている。七四四年、この両者は唐の副都洛陽で世に名高い奇跡的な邂逅をした。本書は、この時から一年余の交遊を振出しに、広大な中国全土を…

『キマイラの新しい城』殊能将之

『キマイラの新しい城』殊能将之【Amazon】 「私を殺した犯人は誰なんだ?」欧州の古城を移築して作られたテーマパークの社長が、古城の領主の霊に取り憑かれた!? 750年前の事件の現場状況も容疑者も全て社長の頭の中にしかない。依頼を受けた石動戯作(い…

『ザ・スタンド5』スティーヴン・キング

『ザ・スタンド5』スティーヴン・キング(ISBN:4167661721) まさに一気読み。 善と悪の完全対決、という簡単なものではなかった。そういう意味では3巻くらいから気づいていたけど。マザー・アバゲイルとランドル・フラッグが人間の持つ善悪の心の両極端に…

『ザ・スタンド4』スティーヴン・キング

『ザ・スタンド4』スティーヴン・キング(ISBN:4167661675) ニックが! そして死出の旅路へ。思わず涙ぐんでしまった。次はいよいよ最終巻。

『ザ・スタンド3』スティーヴン・キング

『ザ・スタンド3』スティーヴン・キング(ISBN:4167661667) 西と東、善と悪。佳境へ向かって。

『ザ・スタンド2』スティーヴン・キング

『ザ・スタンド2』スティーヴン・キング(ISBN:4167661632) ようやく第2部に突入。キングが『指輪物語』を意識して書いたというだけのことはある。闇の男の本当の恐ろしさはこれからか。

『百器徒然袋−風』京極夏彦

あれだ、本島君はフーミンかピヨ彦だ。ツッコミ具合がただものじゃない。 相変わらず榎木津は最後にどばーんと大暴れをするだけなので、私としてはもっと最初から小暴れくらいしてほしいと思うのだよね。 そういえば、映画化のキャストで読者それぞれの反応…

『道草』夏目漱石

内田百間の借金話と合わせて読むと、時々くすりと笑えるかもしれない。 百間先生も漱石がこんなにしぶしぶ金を貸しているとは夢にも思うまい。まぁ、たぶん知ってて借りてたろうけど。